こんにちは!事務代行・業務効率化であなたの利益を守る パーソナル事務Aofficeの山口敦子です。
前回、白色申告には節税面でデメリットがあることをお伝えしました。
「利益が出てきたのに、税金でかなり引かれてしまう…」と悩むのは、もう終わりにしましょう。
青色申告は、面倒な記帳の手間を上回る、強力な節税パワーを持っています。
今回は、その中でも特に恩恵の大きい「最強の3大メリット」を解説します。
メリット①:【最大65万円】あなたの所得が消える「特別控除」
青色申告の最大のメリットが「青色申告特別控除」です。
青色申告の控除額には10万円、55万円、65万円の3つのパターンがありますが、個人事業主が目指すべきは断然、最大の65万円控除です。
これは、あなたの事業の利益(所得)から、特別なことをしなくても最大65万円を差し引ける制度です。例えば、利益が300万円でも、控除後の235万円が「税金を計算する元の金額(課税所得)」になります。
■節税効果のインパクト
この65万円の控除によって安くなる税金は、課税所得が195万円超〜330万円以下の方なら約13万円(所得税10%+住民税10%)、195万円以下の方でも約10万円(所得税5%+住民税10%)の節税になります。
■控除額を最大化するには
会計ソフトを使って複式簿記で記帳し、e-Tax※で申告するだけで65万円控除が適用されます。
※e-Tax(国税電子申告・納税システム):国税に関する様々な手続きをインターネット上で行うためのシステム
この制度だけでも、会計ソフトの費用や記帳の手間をカバーするだけのメリットがあると思いませんか?
メリット②:赤字を3年間繰り越せる「純損失の繰越し控除」
個人事業主のビジネスは、常に安定しているわけではありません。特に開業初期は、設備投資などで赤字が出ることもあります。
もし青色申告をしていれば、この赤字(純損失)を翌年以降に最大3年間繰り越すことができます。
例) 1年目に50万円の赤字が出た。2年目に100万円の黒字が出た。
青色申告なら: 2年目の黒字(100万円)から1年目の赤字(50万円)を差し引けるため、税金がかかるのは残りの50万円になります。
もし白色申告だったら、1年目の赤字は切り捨てられ、2年目の100万円全額に税金がかかってしまいます。これは、事業を続ける上での強力なリスクヘッジになります。
メリット③:家族への給与を経費にできる「青色事業専従者給与」
家族と一緒に事業をしている方にとって非常に有利な制度です。
青色申告では、事前に税務署に届出を出すことで、事業を手伝う配偶者や親族に支払った給与が全額経費として認められます。
白色申告にも同様の制度はありますが、経費にできる金額に上限があります。青色申告なら「適正な金額」であれば制限がないため、家族経営における大きな節税手段となります。
次回予告:青色申告の「壁」は簡単に乗り越えられる!
青色申告のメリットは魅力的ですが、「複式簿記は難しそう」「申請が面倒」といった不安から一歩踏み出せない方もいます。
ご安心ください。次回の記事では、これらの「青色申告の不安」を解消する方法、そしてバックオフィス専門の私ができるサポートについて、具体的にお伝えします!

